旅の終わり。

written by kayo

クアラルンプールのLCC空港、電光掲示板で確認した文字は「HANEDA」。

7月6日の今日、日本へ帰ります。

TO HANEDA

何度も乗った飛行機。

最後まで飽きたり、うんざり嫌いになる事なんかなかったな。

雲の上を飛んで、遠い場所へ連れてってくれる乗り物なんか、嫌いになれるわけがないよ。

いつも通りの慣れた感じでチェックインを済ませ、帰国の飛行機に乗り込みました。

機内でもいつも通り、「何食べる~?」なんて2人でメニューと睨めっこしたり。

爆睡するクロの横で、こつこつホームページを更新したり。

いつもと違うのは、時々「本当に終わるのかぁ。」「本当に楽しかったねぇ。」と、どちらからともなく呟くことくらい。

でも、2人ともいたって冷静で、結局涙を流す事もなく。

旅への愛しさや感謝の気持ちは溢れてくるけど、旅が終わる事への心の準備は、とっくにできていたんだと思う。

もともと、この時間だけを楽しもうと思って旅に出たんじゃなくて、この旅が終われば、それからの人生がもっと楽しくなると確信していたから。

だからきっと、この瞬間が来ることは、はじめから受け入れ済みだったんです。

「旅が終わる」っていう感覚と、「これから新しく始まる」っていう感覚は、多分ちょうど半分ずつくらい。

偏ることもなく、程良いバランスを保っています。

こんな旅から日本へ帰る事を、「夢から覚める」、「現実へ戻る」なんて言葉を使う人もいると思う。

でも、それは全然違うってハッキリ言える。

旅の間、夢を見ていたわけでも、非現実の中にいたわけでもないから。

東京で疲れながらも、夜遅くまで仕事をしてた日々の延長でこの旅に出て、この旅の延長で、日本に帰ってからの日々も続けていく。

それぞれの時間を区切るつもりはない。

確かに、夢の様な時間を過ごして、夢の様な場所へ沢山行った。

でもそれだって全部、現実の世界の中にあるものでしかない。

全部全部、現実の中の選択肢にある事。

この旅と、これでお別れでもない。

楽しい思い出をいっぱい抱えて帰って、これからもいつだって、その場所に立っている自分を鮮明に思い出せるし、想像できる。

そして本当にまた行きたくなったら、頑張って働いてでも、時間を作ってでも行くと思う。

旅で過ごした時間とは、変わらずにずっと付き合っていく。

これからの人生に少なからず影響したり、助けられる事もきっとある。

この時間だけで終わらせるつもりは、全然ない。

だから、涙を流すほど、寂しさを感じていないのかもしれない。

羽田空港

空から見た日本を撮るつもりでいたけど、そうか、今は梅雨だったよね。

久々に聞いた日本語のアナウンスでは、日本語の美しさにハッとしました。

色んな言語のアナウンスを聞いてきたけど、こんなに滑らかで抑揚のある、綺麗な音はなかったよ。

そんな事にしみじみ感動しながら、日本に着陸!

羽田空港

帰国した時に見たかったのが、「おかえりなさい」か、「ようこそ日本」的な文字。

羽田空港

しかし発見できたのはこれだけ。

「ようこそ山梨へ。」

羽田じゃダメだったか・・・。

格安航空会社のAir Asiaのフライトだったので、成田ではなく羽田に帰って来たのでした。

日本に着いたのは23時半頃だったけど、入国まで済ませた時には、すでに七夕の7月7日。

こんな時間の帰国だったので、お迎えを頼んでもなく。

正直なところ、最後は2人だけで静かに帰りたいっていう気持ちがありました。

結婚式の為に家族親戚みんなで出発した、賑やかな旅の始まりとは大違い。

羽田空港

日本に帰ってきてまず感じるのは、綺麗さとクオリティの高さ。

衝撃、というか愕然です。

こんな国で暮らしてたとは・・・。

羽田空港

クロさんに関しては、思いあまってトイレの写真まで撮っちゃったみたい。

確かに、断トツで綺麗。

旅中は、宗教的な理由で便座をビチョビチョにされる国があったり、悪くなさそうに思える欧米でも、なぜか流せるのにちゃんと流さない人が多かったり。

本当に汚い所は、本当に汚かったし・・・。

もともと綺麗だけど、さらに綺麗に使う日本人はすごいです。

羽田空港

お腹が空いたけど、レストランはほとんど閉まってたので、コンビニパーティー。

タイにも綺麗なコンビニあるじゃん!と思ってたけど、やっぱり日本はレベルが全然違いました。

こだわりとか、クオリティが比べ物にならない。

店員さんの礼儀も良過ぎて、かしこまっちゃうくらい。

すごいよ日本。外国に自信満々で自慢できちゃうよ。

「おしぼり付けてくれたんだけど!」なんて感激しながら、久々の日本の味を堪能しました。

羽田空港

バスも電車もちょうど無くなったタイミングでの帰国だったので、最後の最後までまさかの空港泊。

でも明るくて綺麗だし、Free Wifiもとっても速いし、イスもふかふかベッドだし、泊まり心地は最高。さすがJAPAN!

意外にも、同じ状況で空港泊をしてる人が沢山いました。

羽田空港

すごくビックリ&違和感だったのがこの光景。

持ち主のいない荷物があちらこちらに。

海外だと一瞬でなくなるから、ちょっと信じられない。

本当に平和ボケした国なんだな・・・。

旅をしてて、日本の価値観やスタイルって、全然世界基準ではないという事を目の当たりにしてきました。

むしろ、だいぶ特殊なんじゃないかな。

世界一周の旅って実際は思ってたよりも簡単で、正直そんなに大した事じゃないと思ってます。

でも、「世界」っていうのはやっぱり広くて、一つの場所の中にもまた、色んな世界がありました。

本当に色んな人達がいて、色んな価値観で、色んな生き方をしてた。

日々に対しての必死さも人それぞれで、生きてる時間の流れも全然違った。

価値観も常識も、結局は自分が選んで決める事。

人に決められる事でも、周りに流される事でもない。

日本はそんな部分を貫くのが難しい国な気がするけど、普通に考えて、選択肢の数にはとても恵まれているはず。

どんな流れの中にいようと、全ては自分次第。

この旅で自分が変わったと思える部分ていうのは、自分の中でぶれない芯の様なものが固まってきた所から来てると思います。

今思うと日本にいた頃は、同じ事の繰り返しが多い毎日の中で、きっと気付かないうちに、どこかで流されてた部分があった気がする。

パターンに任せて考える事をさぼったり、物事の判断を情報に頼り過ぎたり。

あまりに慣れ過ぎていたから、自覚もなかったんだろうけど。

でもこの旅では、いつも新しいものに出会って、その度に感じて考えて、答えを出してきた。

これってすごく、「生きてる」って事だなぁって感じる。

命を、時間を、与えられた全ての物を、最高に生かせた1年7ヶ月だったと思います。

今、胸をいっぱいにしてるのは、とにかく充実感と満足感。

「早く帰って来たかった」とも、「まだ帰りたくなかった」とも思わない。

過去や未来じゃなくて、ちゃんと「今」にいる。

全てをスッと受け入れられる様な、心地良い感覚です。

本当に、この旅に出て良かった。

2人とも心から満足して、無事に帰国できた今、この一言に尽きます。

私達のこれからの人生に、楽しさや可能性をいっぱいくれた、一生物の愛しい旅にありがとう。

そして、暖かく見守ってくれた家族や友人、

旅先で一緒に楽しい時間を過ごしてくれた方々、

このホームページを見続けてくれた皆様、

本当にありがとうございました。

まだまだ旅で感じた事や、想いは書ききれないので、これから少しずつホームページやブログでまとめていけたらと思っています。

もうしばらく、私達の旅にお付き合いください。

最後に、1年7ヶ月の想いを込めて、

「ただいま。」

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